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『2023年新年あいさつ』 岡本 享二

新年をどのようにお迎えになりましたか?

コロナ禍も丸3年になりましたね。with/コロナと言われても安心できるどころか「各自で十分注意してください」のメッセージと受け止めています。
コロナ下の運動不足に配慮して水泳とサイクリングを日課にしてきました。その成果として、所属スポーツクラブ恒例の25mを108本泳ぐ『大晦日きずなスイミング大会』に参加しました。完泳できたので良い想い出が増えました。
三が日は子供達(娘と息子)家族と一堂に会してお正月を祝いました。4歳の孫は想像できない行動と話す言葉が面白くて笑いが絶えませんでした。
例年にも増して楽しい年末年始を過ごすことができたのですが、漠然とした不安も感じていました。なぜだろう?
「with/コロナで日常生活が戻るとは言え、毎日500人ほどの死者が出る現状」
「ウクライナvsロシア戦争をはじめとする国際的な紛争」
「多くの国で、国内政治の不安定が目立つこと」 などが要因だと思います。

このような世界的な風潮の中にあって、スタートアップ企業やIT系企業群からは『政治家に世界的な課題を任せるだけではなく、企業と市民による環境問題、社会問題、国際紛争の解決に取り組もう』とする姿勢がはっきりと見えてきました。その典型が1月5日〜8日までラスベガスで開催された世界最大の技術系企業の見本市、Consumer Electrics Show(CES)です。3200社以上の企業が参加して140カ国から11万人を超える見学者が来ました。CESが掲げるテーマも“Human Security for All”(全ての人類のための安全保障)でした。新製品には、清潔な水・ソリューション、食料安全、持続可能なエネルギー・ソリューションなどが中心でした。従来の自社利益を狙った単独企業での開発から、他企業とのコラボによる短期間での開発と、無駄な経費の節約も特徴でした。
当学会でも数年前から「Reactiveな対応からProactiveな対応へ」をスローガンに、政府や国際的な規制、法律、ガイドライン、イニシアティブに頼らない、企業自らの自助努力の傾向を伝えてきました。当学会も「時代の変化」と「社会の要請」に沿った活動の推進に努めてきました。10年委員会を設けて10年先を模索してきましたが、昨年は大きな成果として、学会事務所の閉鎖と国際文研社への事務移管を終えました。新しい事務拠点は会議室などの諸設備も充実しています。研究会活動や会員相互の勉強会に大いに活用してください。
今春発刊の「学会誌」には新研究会活動の内容も掲載しています。研究姿勢についても巻頭言で述べています。ご一読いただいて積極的な参画を期待します。
Proactiveな時代とは学会員も受け身の研究体制から自らがこの学会を引っ張っていく気概を持って活動することです。
皆さまと共に今年も邁進しましょう。(1月15日2023年)